4年目頃から梨の剪定

 梨の剪定は、厳密には品種ごとに樹木の特性の違いから、剪定方法も違いがあります。しかし、解りやすくを目標に栽培が多い、豊水を中心にして品種が違っても適用出来るように大枠で紹介します。
 品種ごとの違いについては、専門職の話ですのでお気になさらずに。

4年目から大きく横方向に広がる

・形成期(3年迄)との違い
 4年目では、棚付けを行い、これ以降果樹棚に広げるようにして整枝剪定を行います。
 棚付けをしたこの時期以降、主枝の元付近から徒長枝が発生し始めます。
 また、4年目を境に、主枝の先端の伸長が弱くなり、切返しを強くします。果実の収穫も可能となり、花芽を意識した剪定により、秋の収穫を目指せます。(梨の花芽ページ下部)


・主枝、亜主枝の先端の伸長を維持する
 主枝、亜主枝はまっすぐに延長し、途中で曲げたり方向を変えたりせず、先端の伸長が衰えることがないようにする。衰えた場合は、切り返しを強くし予備枝多めに配置し、主枝の強化を行ういます。

・樹勢バランスを整える
 徒長枝の発生は、養分が多すぎるのではなく、樹生バランスの崩れています。
 徒長枝の発生原因を調べ改善を行います。剪定作業の樹勢バランスの判断の仕方へ

・芽かき、夏剪定をしすぎない
 主枝の上面から発生する徒長枝は、主枝の成長を妨げるため、発生初期にかきとる。しかし、芽かきをしすぎると根が衰弱して果樹全体の樹勢が弱くなる。また、夏場の直射日光に主枝が晒されることにより、高温になると最悪主枝が壊死することもあります。


・梨の葉芽・梨の花芽
 梨の葉芽と花芽の違いは、花芽の方が一回り大きく、膨らみがあります。慣れてくると、一目ではっきり区別出来るようになりますので、慣れていない間は見比べて印象の違いを覚えるしかありません。
梨の葉芽
梨の葉芽
梨の花芽
梨の花芽
葉芽・花芽
比較:同じ枝に付いた葉芽(左下)と花芽(右上)です。

梨の剪定
 ・梨の剪定1 苗木~3年目頃
  ・梨の剪定2 4年目頃から
   ・剪定作業の樹勢バランスの判断方法
    ・主枝の復活
     ・梨の剪定3 樹勢バランスを整える方法
      ・剪定鋏の使い方
       ・トップジンMペースト 使い方(殺菌癒合剤)


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