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果樹棚の整備

 果樹を支える果樹棚は、資材の腐食や成長した果樹の重量等により歪みや棚線(ワイヤー)の伸びが生じます。大切な果樹を継続して支えるため果樹棚も手入れが必要です。放置すると徐々に果樹棚低くなり作業し難くなる。台風などの突風による揺れが大きくなり落果被害が大きくなる。降雪(着雪等)などの加重負荷により最悪倒壊する恐れもあります。

・整備の目的
 果樹棚は果樹の成長に伴う重量の増加による継続的な負荷の増大。降雪による着雪や防風林の倒木などによる一時的な負荷の増大。棚線の障害(邪魔となり曲がっていた箇所)となっていた果樹の伐採等により、経年による緩みが発生します。これを補修することで果樹棚の機能を回復させます。

・主な整備作業
・果樹棚の低くなった部分を吊線で補強する
・伸びた棚線、緩んだ棚線を張り直す
・浮き上がったアンカーと支柱のワイヤーを張り直す
・錆びた棚線の補修する
・果樹棚の支柱を追加する
・不要となった支柱を撤去する

果樹棚の整備

果樹棚整備での資機材 果樹棚の整備資材
 果樹棚に使用される針金を扱うために使用する整備資材です。棚線を強く張る専用道具の張線器などがあります。
張線器(ハルー、シメラー)の使い方 張線器(ハルー、シメラー)の使い方
 果樹棚の棚線や周囲ワイヤーは大きな負荷によりたわみが生じないように強く張る必要があります。張線器を使用することで素手では不可能な強く張ることが出来ます。
張線器のメンテナンス 張線器のメンテナンス
 張線器は大きな力を加える道具であるため、使用時に破損や動作不良を起こすと危険です。使用前の点検と使用の後片付が大切です。
張線器による果樹棚の棚線張り 張線器による果樹棚の棚線張り
 果樹棚の支柱をつなぐ幹線の両端は支柱と支柱用アンカーにより支えられ、張線器を使用して強く張ります。
果樹棚の小張線張り 果樹棚の小張線張り
 幹線の間に張られる小張線は張線器を使わずにペンチで強く張り適度な張り具合を維持します。
吊線による果樹棚の補強 吊線による果樹棚の補強
 棚を持ち上げながら吊線を強く引き、に巻きつけて固定を行います。
 写真は、棚を持ち上げた状態です。
錆びた棚線(針金)の修理 錆びた棚線(針金)の修理
 防錆された棚線であっても経年劣化により錆が発生します。錆びを放置すると腐食がすすみ棚線が細くなり強度が低下します。錆びは除去して防錆を行います。
切れた棚線(針金)のつなぎ方 切れた棚線(針金)のつなぎ方
 鋼の棚線でも腐食による強度低下や、耐久力を超える負荷により切れることがあります。巻付グリップの利用や鋼線を継ぎ足すことでつなぎ修理することが出来ます。
果樹棚の支柱立て方 果樹棚の支柱立て方
 果樹棚の補強のため支柱を追加し、吊線により補強を行います。支柱が防鳥ネット等に障害や傾きが発生しないよう吊りキャップに棚線を通すなど多くの労力が必要となります。
支柱ワイヤーの張り方 支柱ワイヤーの張り方
 周囲柱は斜めの支柱と地中に埋められアンカーが相互作用することで強固に支えています。アンカーの浮き上がりによりワイヤーに緩みがある場合は張り直しを行います。
支柱の撤去 支柱の撤去
 腐食等により古い支柱が不要となった時には撤去を行います。支柱の撤去では支柱と通る棚線の処理が必要になります。
 次ページ:果樹棚の整備資材
果樹棚の整備
 ・整備に必要な資機材については、果樹棚の整備資材
  ・棚線を強く張る資機材は、張線器(ハルー、シメラー)の使い方
   ・張線器の保守点検は、張線器のメンテナンス
    ・張線器を使用した棚線の張り方は、張線器による果樹棚の棚線張り
     ・果樹棚の小張線の張り方は、果樹棚の小張線張り
      ・支柱からの吊り線は、吊線による果樹棚の補強
       ・錆びた棚線の補修は、錆びた棚線(針金)の修理
        ・棚線の延長や繋ぎ直しは、切れた棚線(針金)のつなぎ方
         ・支柱の追加方法は、果樹棚の支柱立て方
          ・周囲柱を抑えるワイヤーの張り直しは、支柱ワイヤーの張り方
           ・不要となった支柱の撤去は、支柱の撤去 へ

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