カミキリムシ幼虫の駆除

 木におがくずがでていたらカミキリムシの幼虫による食害のサインです。内部では幼虫が食い荒らし成長していて、日々木への被害を大きくしています。
 おがくずが出ていることを発見した場合は、速やかに駆除を行うことが必要です。

 木からおがくずが出ていることを発見する時期としては、春になり暖かくなり越冬した幼虫が動く4月下旬ごろと、6~7月頃が活動が活発になることで発見が多くあります。
 また、カミキリムシの幼虫被害を受ける木は樹種による好みだけでなく、同じ樹種の中でもが更に好みがあるようで、一度幼虫がついたことがある果樹は、再度幼虫がつきやすい傾向にあります。(管理人の経験談)

カミキリムシの幼虫退治方法

幼虫の穴写真 カミキリムシ幼虫の穴
 青丸が古い幼虫の穴
 赤丸が現在幼虫のいる穴です。
 おが屑が出ているのが、目印となります。 
おが屑が出た穴写真 カミキリムシ幼虫の穴
 主枝に出来た幼虫の穴です。
 おがくずは地表に落下するため、、穴付近にはほぼ堆積しません。地面におがくずを発見した場合、直状の太い枝を中心に穴がないか確認することで発見することができます。
カミキリムシ退治写真1 カミキリムシ幼虫の穴
 幼虫の穴を駆除する為に鎌や鋏の先端で穿り、表皮等で解り難い穴の全景を露出させます。
カミキリムシ退治写真2 露出した幼虫の穴
 奥深く続く、カミキリムシの幼虫の穴が空きました。
 この時点で幼虫が見つかり退治できれば終了です。
カミキリムシ退治写真3 薬剤を注入
 カミキリムシ幼虫用の殺虫剤が注入し、退治します。薬剤が使えない。使いたくない場合には、細く柔らかい針金を穴に沿って入るように深く差し込み、突き刺すことで幼虫を退治します。
 薬剤注入(針金差し込み)後、数日後に確認して新たなおが屑が出ていなければ退治完了です。
カミキリムシ幼虫写真 カミキリムシの幼虫写真
 写真は、幼虫の穴を穿った際に出てきたカミキリムシの幼虫です。
 物理的に退治して終了です。
・幼虫退治後の穴の処理
 幼虫により食害を受けた個所や駆除のために露出させた箇所は、生傷であり病気の感染し易い箇所となります。また、食害による穴が既に成長の止まっている内部(木部)に到達している場合に、穴から雨水が入ることで木の内部の空洞化の原因となります。
 傷となった部分は、癒合促進剤を塗っておくと病気感染や雨水が入ることを防ぐことができます。
 癒合促進剤について詳しくは、別ページ「果樹栽培ナビ > 果樹の栽培方法(梨の育て方) > 梨の剪定 > トップジンMペースト 使い方(殺菌癒合剤の使用)」にて紹介しています。 

カミキリムシ類
 ・カミキリムシに効果がある農薬については、カミキリムシ成虫の駆除
  ・農薬の具体的な効果については、カミキリムシ駆除の薬剤効果の残効性
   ・木の幹に巣食う幼虫については、カミキリムシ幼虫退治へ

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