剪定作業の樹勢バランスの判断方法
徒長枝の発生が多いということで以下の3点のことを判断すると、大きな間違いが発生します。まず、徒長枝の発生の全体像を確認して下さい。・樹勢が強すぎる
・養分が多すぎる
・剪定が強すぎる
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徒長枝のバランスの味方
徒長枝のバランスのイメージ図 | ||
樹勢が健全な場合の徒長枝 |
樹勢バランスが悪い徒長枝① |
樹勢バランスが悪い徒長枝② |
主枝全体から、勢い良く徒長枝が出ています。しかし、徒長枝に成長に負けることなく主枝の先端の伸長があります。
・樹勢バランスが悪い徒長枝①
健全な樹勢図と比べると、主枝の棚付部分が持ち上がっています。これは、棚付けの際の主枝の誘引が不足したために、主枝が持ち上がり、根からの養分が集中し、養分の配分が阻害されている。
・樹勢バランスが悪い徒長枝②
健全な樹勢図と同じ、主枝になっているが、主枝の先端に行くほど成長が悪く、根元ほど勢い良く伸びています。樹木として自然な形態に見えなくもないですが、実際には何らかの原因により養分の配分が阻害されています。剪定では、整枝だけでなく阻害原因の除去を行う必要があります。
・樹勢バランスが悪くなる原因
・コブによる原因
・樹形による原因
・主枝の太さによる原因・・・等 詳しくは 「梨の剪定③樹勢バランスを整える」へ
・徒長枝の疑問
徒長枝が主枝の元の方が良く伸びるのは、上に伸びようとする果樹を無理やり横に広げているから。そんな疑問を持たれている方や、そのように習った方も多いと思います。
昔の整枝剪定技術ではそのように考えられており、そういった説明の本もあります。
このページの紹介内容は、剪定技術が進むにつれて開発された「技術」と「理論」。そして、先人の数多くの結果によるものです。もちろん、剪定技術は日々進化しており、今後も別の解釈や方法に変わることもあります
・梨の剪定
・梨の剪定1 苗木~3年目頃
・梨の剪定2 4年目頃から
・剪定作業の樹勢バランスの判断方法
・主枝の復活
・梨の剪定3 樹勢バランスを整える方法
・剪定鋏の使い方
・トップジンMペースト 使い方(殺菌癒合剤)