果樹栽培ナビ > 梨の病気被害と対策 > 黒星病 > ナシ黒星病対策専門資料 > ナシの農薬混用事例 DMI剤・QOI剤+殺菌剤(予防薬)

DMI剤・QOI剤の耐性菌対策+殺菌剤(予防薬)の混用事例 

 梨の黒星病に対する高い防除価があるDMI剤(エルゴステロール生合成阻害剤)とQOI剤(複合体Ⅲ阻害剤ストロビルリン系)と、異なる殺菌剤との混用事例集です。

DMI剤とQOI剤の耐性菌対策の重要性

 DMIの中でも特に防除価の高いスコア顆粒水和剤では一部の地域で既に薬剤耐性菌が確認され防除価の低下が確認されています。
 また、DMI剤に次いで防除価が高いQOI剤については、植物業理学において薬剤耐性菌リスクが高いというだけでなく、既に梨以外の作物において耐性菌による防除価の低下が確認されています。
 これらことからDMI剤とQOI剤における耐性菌対策は、梨の黒星病おける長期的な防除において最重要なものとなっています。

 混用に当たっては、組合せによって単剤使用と比較して相乗効果等が期待できる一方、不適切な混用による効果の低下。また、薬害等のリスクが大きくなることがあります。
 混用事例は、あくまで特定の条件下において障害等がなかったことを確認したというものです。 条件によっては薬害等のリスクがあり、混用の実施は自己責任である点に十分注意してください。

梨のDMI剤と予防薬の混用事例

商品名 アフェットFL アミスター10FL アリエッティWP オーソサイドWP オキシランWP チオノック・トレノックFL デランFL  トップジンMWP  ナリアWG ファンタジスタWG フルーツセイバー ベルクートWP ベルクートFL ベンレートWP ドキリンFL・キノンドーFL ユニックスWG
アクサーFL ×
アンビルFL
インダーFL
オーシャインWP
オンリーワンFL
スコアWG
マネージDF※1

梨のQOI剤と予防薬の混用事例

商品名 アフェットFL アミスター10FL アリエッティWP オーソサイドWP オキシランWP チオノック・トレノックFL デランFL  トップジンMWP  ナリアWG ファンタジスタWG フルーツセイバー ベルクートWP ベルクートFL ベンレートWP ドキリンFL・キノンドーFL ユニックスWG
アミスター10FL
スクレアFL
ストロビーDF
ナリアWG
ファンタジスタWG
 スクレアフロアブルのこの他の混用事例は「スクレアフロアブルの混用事例」にて紹介しています。
略号:
WP 水和剤、FL フロアブル、WG 顆粒水和剤、DF ドライフロアブル

混用する順番
 複数の農薬を混用する時、全体に拡散・分散する作用により投入する順番があります。()内、略号。
 ・展着剤→水溶剤(SP・SG)→液剤(L)→乳剤(EC)→フロアブル(FL)・ドライフロアブル(DF)→水和剤(WP)・顆粒水和剤(WG)の順で希釈します。

※1 マネージDF(マネージドライフロアブル)の欠品・廃盤について
 マネージDFは、2017年よりホームセンター及び一般の農業資材販売店に流通していたMeiji Seika ファルマ株式会社での取扱が終了、欠品・廃盤となっています。しかし、北興化学から同一製品がJAを通じた販売で継続しています。


ナシ黒星病対策専門資料
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