スピードスプレーヤーによる散布ムラ防止
スピードスプレーヤー(以下、SS)を使用した防除において薬剤効果を最大限得るためには可能な限り薬剤の散布ムラを防がなくてはなりません。散布ムラを防ぐための主なチェックポイントです。
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散布ムラに繋がる原因 | チェック |
・噴霧の偏りが発生していないか? 噴霧ノズルの配置と角度が必要な方位に配置され、各ノズルに詰まりなどの異常がないこととを確認している。 |
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・薬剤の撹拌は確実か? 薬剤投入前にポンプ(撹拌機)を起動し、薬剤散布までに十分な撹拌時間が経過している。 顆粒・粉末状の薬剤使用では濾し網を使用して薬剤を投入し、濾し網に溶け残りがないことを確認する。 高倍率で希釈する薬剤では、薬剤タンク投入前に予めある程度希釈して投入する。 薬剤は正確に計量している。 |
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・農薬の投入順番は適切か? 2種以上の混において、展着剤→・水溶剤→・液剤→・乳剤→・フロアブル→・水和剤の順で混用を実施する。 |
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・噴霧圧力は適切か? 噴霧圧力は防除に必要な圧力が作業中安定して維持している。圧力が不安定、及び不足したとき、原因を特定し解決して作業を行っている。 |
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・噴霧ノズル詰まりが発生していないか? 作業途中で噴霧ノズル詰まりがないか常に確認し、詰まりが発生したとき直ちに詰まりを除去して作業を再開している。 |
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・散布時の走行速度を適切に維持しているか? 散布時の走行速度は基本的に一定であるが、密集地帯及び高さがある箇所では走行速度(風量・噴霧圧は変えない)を落とした散布を実施している。 |
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・送風機による風量は適切か? 送風機による風量は弱くなく、また必要以上に強すぎない範囲の風量で作業を行っている。 |
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・送風機による風量に変化がないか? 送風機の吸入箇所に雑草・落ち葉等の詰まりにより作業途中で風量変化が起きたとき、直ちに原因を除去して作業を再開している。 |
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・散布量は十分か? 防除暦に必要な薬剤量を散布している。 |
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・全列走行による薬剤散布を実施しているか? 一列飛ばしによる散布ムラを理解し、全列走行による薬剤散布している。 |
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・走行経路の変更による薬剤散布を実施している。 走行方向による薬剤散布ムラを理解し、必要に応じて走行経路(往復の進行方向)を変更して薬剤散布を実施している。 |
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・風のない日に実施しているか? 風のない日を選んで薬剤散布をしている。止むを得ず風のある日に薬剤散布する時、風量を調整、散布量を増やすなどの対策を講じている。 |
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・朝露、降雨により濡れている時に実施していないか? 露、雨が乾いてから散布を開始している。又は、露、雨を予め送風機により吹き飛ばして散布作業を開始している。 |
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・散布後に薬剤乾燥までに夜露や降雨による影響をうけていないか? 夜露が降りる前の夕方。降雨前を避けて薬剤散布をしている。 |
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・スピードスプレイヤーによる効果的な防除方法
・薬剤撹拌や散布性能を発揮させる使用方法は、スピードスプレーヤーの使い方へ
・薬剤付着特性を考慮した薬剤散布方法は、スピードスプレーヤーの散布方法へ
・薬剤の付着(定着)状況は、農薬の付着(定着)の状況へ
・薬剤散布ムラを防ぐためのチェック項目は、スピードスプレーヤーによる散布ムラ防止へ
スピードスプレーヤーのメンテナンス方法については、
姉妹サイト:農業機械メンテナンスナビ>スピードスプレイヤーのメンテナンス方法 にて紹介しています。(新規ページで開きます。)