カナメフロアブル

 三井化学アグロ株式会社の果樹用殺菌剤「カナメフロアブル」は、有効成分インピルフルキサム(37.0%)を含有するSDHI剤です。
・カナメフロアブルの使用と混用について
 カナメフロアブルは2019年9月に農薬登録され、2020年4月から販売が開始された新しい殺菌剤です。既存の耐性菌に対する有効性が期待でき、浸達性・浸透移行性があり、梨の難病である黒星病に対して高い防除価を示しています。

カナメフロアブルの混用事例

混用・殺虫剤/殺ダニ剤 林檎 ぶどう
アグロスリン水和剤
ウララDF
エルサン水和剤
カスケード乳剤
コテツフロアブル
コロマイト乳剤
コロマイト水和剤
サイアノックス水和剤
スカウトフロアブル
スタークル顆粒水溶剤
スターマイトフロアブル
スプラサイド水和剤
スミチオン乳剤
スミチオン水和剤
ダーズバンDF
ダイアジノン水和剤
ダニゲッターフロアブル
ダニサラバフロアブル
ダントツ水溶剤
テルスター水和剤
テルスターフロアブル
ニッソラン水和剤
ハチハチフロアブル
バリアード顆粒水溶剤
バロックフロアブル
ピラニカ水和剤
ファルコンフロアブル
フェニックスフロアブル
フェニックス顆粒水和剤
マイトコーネフロアブル
マラソン乳剤
ミクロデナポン水和剤
モスピラン顆粒水溶剤
ロディー水和剤
MR.ジョーカー水和剤
混用製品名・殺菌剤 林檎 ぶどう
インダーフロアブル
オーソサイド水和剤
オンリーワンフロアブル
キノンドーフロアブル
チオノック・トレノックスフロアブル
デランフロアブル
トップジンM水和剤
ベルクート水和剤
ベルクートフロアブル
ベンレート水和剤
 当サイトの管理人は梨農家の為、梨(日本なし)での混用事例を中心に紹介しています。西洋なしでは混用事例が異なります。

カナメフロアブルの効果について

 カナメフロアブル(インピルフルキサム水和剤)の防除価については、茨城県農業総合センター園芸研究所令和2年度「ナシ黒星病に対する各種薬剤の防除効果」において、防除価がスコア顆粒水和剤、スクレアフロアブル等より高い結果が示されました。

カナメフロアブルの使用回数・耐性菌リスクについて

 カナメフロアブル(インピルフルキサム水和)は、FRAC コード7(SDHI 剤)に分類され、耐性菌リスクが中~高と評価されいます。
 SDHI剤合算にて年間2回以内(単剤使用で2回以内。別系統の殺菌剤と混用することで3回以内)の使用。同一系統での連用を避けたローテーション散布にて使用することが推奨されています。

・SDHI剤とは、ボスカリドアニリド系剤
 同系統(SDHI剤)の主な果樹用農薬として、アフェットフロアブル、オルフィンフロアブル(既に販売終了)、フルーツセイバー。
 同系統(SDHI剤)を含む果樹用農薬として、アクサーフロアブル(SDHI剤+DMI剤)、ナリアWDG(QoI剤+SDHI剤)、オルフィンプラスフロアブル(DMI剤+SDHI剤)。


ナシ黒星病対策専門資料
 ・予防薬による防除は、ナシ黒星病の予防薬の防除効果・残効性・耐性菌発生リスク一覧表
  ・特効薬であるDMI剤は、ナシ黒星病のDMI剤の防除効果・残効性・耐性菌対策
   ・DMI剤・QOI剤は、ナシの農薬混用事例 DMI剤・QOI剤+殺菌剤(予防薬)
    ・殺虫剤、殺菌剤の混用は、ナシの農薬混用事例 殺菌剤と殺虫剤
     ・越冬菌防除は、ナシ黒星病の秋季防除
      ・薬剤散布の効果を高める方法は、スピードスプレイヤーによる効果的な防除方法
       ・SSの基本的使用方法は、スピードスプレーヤーの使い方
        ・専門資料集は、ナシ黒星病 病原菌 対策資料集

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