農機具の後片付け
冬に向けて、春・夏秋に使用した農業用機械の清掃や給油、補修等の行い翌年の使用のために後片付けを行います。地味な作業ですが、農機具は価格も高く、翌年に順調な作動を開始する為にかかせない作業です。・主な片付けの内容
・清掃
泥の付着等の汚れを洗浄し、泥の硬質化による故障。汚れからの腐食を予防します。
・パーツの注油
磨耗部品や、錆による腐食が発生する場所に油を注し、損傷を予防します。
・燃料の給油と排出
燃料タンクは、燃料の腐食を防ぐため完全に空の状態。または燃料タンクを満タンにし、タンク内の錆による腐食の防止。結露による水の混入を予防します。
点火装置ならびに、燃料の気化装置の燃料を抜き、翌年の点火不良(エンジンの作動不良)を予防します。
ガソリン機具とディーゼル(軽油)機具で対応が異なります。紹介しているのは、ガソリン機具です。
・その他のメンテナンス
吸気エレメントの洗浄。ラジエタの不凍液の補給(又は、冷却水の排出)。緩んだネジなどの増し締め等。詳しいメンテナンス方法は、
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農業機械の清掃・注油・燃料の排出
清掃 | |
農機具の清掃 農作業に使用した農機具の水圧とブラシを使い洗浄します。農機具に付着した泥の塊りは翌年まで放置すると乾燥し、とんでもなく固くなって農機具の故障の原因となります。また、土汚れの付着は錆の原因ともなります。 |
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倉庫への運搬 屋外に放置すると農機具の腐食がすすみます。 屋内の倉庫や、車庫に運搬し片付けます。可能であれば、屋内の倉庫(車庫)に。屋外でも屋根のあるガレージ。 屋根付きのスペースが無い意場合は、シートに覆うなど、安定した環境に保管します。 |
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パーツの注油 | |
パーツの注油 塗装のされていないネジ等の金属部分、塗装が剥げた部分は錆が発生します。錆による腐食は、ネジ等が回らなくなったり、強度が低下したりします。 防錆効果のある油を注油し、腐食を防止します。このとき、緩んだネジがあれば増し締めを行います。 写真で使用しているのは潤滑・防錆スプレーの「CRC スーパー5-56」です。長期保管ではグリススプレーを使用します。 |
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燃料の給油と排出 | |
燃料の給油と排出(ガソリン機具のみ) 燃料タンクは、タンク内の腐食を防止するため満タン。又は、燃料の腐食を防ぐため完全に空の状態にしておきます。 どちらにしても、エンジン部分に燃料を残すと動作不良の原因となるため、燃料タンク下のコックを閉めて燃料を停止させます。 エンジンを始動させたまま、燃料タンク下のコックを閉めて、燃料切れで自然に止まるまで放置し、エンジン部分の燃料を空にしておきます。 下の写真(コックが横の状態)がコックが閉まり燃料が停止した状態です。 ディーゼル(軽油)機具では、結露による水の混入を防ぐ為に燃料を満タンにしておきます。 ※燃料コックを触りません(閉めません)。エンジントラブルの原因になります。 |
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キャブレターから燃料を排出(ガソリン機具のみ) 燃料の気化によるキャブレタの詰まりが心配な方は、キャブレターのフロートから燃料を排出します。 春先にエンジンがかからないトラブルをより防ぎたい場合、燃料タンクの下あたりにあるキャブレター(小さいタンクのような部分)の下にねじ穴があります。 これを緩めるとねじ穴の下から燃料を排出することができ、完全にエンジン部の燃料を空にすることができます。 |
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