梨の糖度測定

 梨の品質を確認するため糖度計を使用して果実の甘味(糖度)を測定し、梨の品質を確認します。糖度計により測定された数値は栽培記録に記録し、比較することで品質の維持・向上に重要や資料となります。
・測定時期
 梨の品種毎のその年の収穫始め
 この他、品質確認が必要な時(最盛期、終盤など)

・糖度測定の記録と利用
 果実の品質中で数値化できる糖度の記録は、天候や栽培記録と照らし合わせることで品質の維持・向上に非常に重要な記録となります。
 特に土壌PHや有機肥料の使用量に大きく関係する参考資料となるため、毎年確実に記録を残し、例年と値と比較し、異なる場合には原因を考察することが重要です。

・糖度計について
 糖度計は本ページで使用しているような屈折タイプの物であれば3,000円程から市販されています。果実等の計測に用いる場合、低糖度向け(糖度計 Brix 0-32%)の物であれば、果実の糖度を確認することが出来ます。

梨の糖度測定

糖度計の写真 糖度計(屈折計)
 手持ちタイプの糖度計です。
 果汁があれば容易に計測できるため、梨だけでなく幅広い果樹の糖度(甘み)を計測することができます。
 一旦購入すると10年以上活躍するなかなか便利な計測器です。(写真は、15年物くらい?)
梨のサンプル写真 計測するサンプル
 収穫した果実の中から、標準的な果実を複数個のサンプルとして計測します。
 果汁を絞るために切り出します。
糖度計の使い方 糖度計に絞ります
 糖度計のレンズ部分に果樹を搾ります。
糖度計の全景画像 糖度計の準備完了
 糖度計は、裏の覗き穴から覗き込むような作りになっています。
 裏面の穴から覗き、表示される目盛りを読みます。
計測目盛写真 糖度計の表示部分
 糖度計の覗き穴を見た様子です。
 目盛りと青と白の境界線が果汁の糖度です。
 複数のサンプル計測値の内、最大値と最小値を除いた平均値を、みなし平均糖度して栽培記録に残します。
 記録した値が積み重なり、翌年以降の栽培計画に役立ちます。
糖度計の手入れ写真 糖度計の後片付け
 計測器に糖分が残るため、蒸留水(水)でレンズ部分をすすぎ、テイッシュで拭き取ります。
 梨の糖度は品種により大きく差があるとともに、栽培方法や収穫時期。果実の大きさ等によって大な差があります。
 測定した糖度が品種毎の糖度と比較して大きく下回る場合には、栽培方法や収穫時期の見直し等の改善余地が大きくあることがわかります。
 梨の糖度については、「梨の糖度ランキング 種類と果実特徴の一覧」へ
 
梨の収穫
 ・直売所や産地直送品味の違いについては、梨の直売所と店頭の味の違い
梨の選果・箱詰め
 ・梨の品質を確認する糖度測定については、梨の糖度測定へ
 ・主な品種の特徴や糖度については、梨の糖度ランキング 種類と果実特徴の一覧

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